逮捕・摘発された「Dライン」の業態について

司法書士 社会活動家 大阪いちょうの会 新川眞一

はじめに

 2020年7月29日、給与ファクタリングヤミ金業者「Dライン」の経営者ら4名が大阪府警に逮捕摘発されるに至った(毎日新聞8月28日夕刊①)。

 私は、「大阪いちょうの会(大阪クレジット・サラ金・ヤミ金被害をなくす会)」に所属する一介の司法書士であるが、はからずも、「Dライン」を被告とする訴訟に関与することとなったため、急遽、消費者法ニュース編集部より求められて、本稿を起草することとなった(以下、私の依頼者であるDラインの被害者について「原告」と呼ぶ)。

 この業種の取引のシステムやその違法性についてはおそらく多くの方々が他の稿等で触れられていると思うのでここでは割愛する。本稿では「Dライン」が、どのような手口、業態であったのか、その特徴について被害者の実体験を踏まえて述べつつ、従業員らが逮捕、摘発されるに至った背景について推論したい。

短期間で爆発的な売上げ

 「Dライン」(登記商号 SONマネジメント株式会社  本店 東京都荒川区南千住2丁目16番4号 代表取締役 井口雅明)は、インターネット上では業界のなかで大手とされる「七福神」(登記商号・・・

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