NPO法人消費者情報ネット 消費生活専門相談員 石原由利子
この原稿を執筆している2020年8月時点、新型コロナウイルスによる感染症が収まる気配はありません。もうすぐ流行から半年が経とうとしていますが、国内外における大混乱は私たちの日常に影響を与え続けています。
コロナが流行し始めたころは、マスクやアルコールなどの品不足に関する相談が激増しました。感染防止に効果がある商品を入手できないという焦りと、高額転売で儲けている者がいるという怒りで感情的になられた相談者が多くおられました。
また、契約のキャンセル費用の相談も多く寄せられました。結婚式や海外旅行など大事なイベントが中止になったという相談では、キャンセル料や返金等の相談が殺到して現場が混乱し、運営会社の対応が定まるのに時間がかかりました。同時にコロナ流行によるコールセンターの縮小のせいで電話がつながりづらいという問題も発生し、消費生活センターとしても対応に苦慮しました。
ただ、商品が安定して供給されるようになり、イベント運営会社の対応が改善されるに従い、相談件数は減少、相談者の感情も落ち着いてきたように思います。
それ以降は給付金・・・
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