堀井消費者庁長官が昨年11月13日の記者会見において、消費者委員会からの「消費者法制度のパラダイムシフトに関する専門調査会」の報告書に基づく答申を踏まえ、「現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会」と「デジタル取引・特定商取引法等検討会」の二つの検討会を設置すると発表した。消費者契約法の検討会は、令和4年の改正直後から3年もの検討(長い助走)を経たものである一方、特定商取引法の検討会は、本来予定されていた施行後5年の見直しの時期から更に5年もの月日が経過しており、その経緯は極めて対照的である。
ところで、現在、法制審議会では成年後見制度の見直しの議論が進んでおり、昨年夏の中間試案のパブリックコメント手続を経て、既に要綱案のとりまとめに入っており、間もなく答申がなされる見込みである。障害者権利条約等の要請や社会的包摂という理念の下、自己決定を尊重し、後見制度、特に行為能力の制限(同意権・取消権・代理権)を限定化する方向で議論が進められている。
行為能力の制度は、消費者保護の機能も少なからず担っており、行為能力を限定する方向での議論には、消費者法制度の拡充が思うように進ん・・・
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