「定期購入トラブル」から考える消費者教育と政策の連携

(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 山口知香

はじめに

 「とても安かったから」「体によいと書いてあったから」「お試しだから定期購入だと思わなかった」など、インターネット広告の文言を信じて商品を購入したところ、実際には定期購入契約であったという相談が、いまだに各地の消費生活センターに多数寄せられている。通信販売における「詐欺的な定期購入商法」への対策として、2022年6月に改正特定商取引法(以下、改正特商法)が施行されたにもかかわらず、定期購入に関するトラブルの相談件数は減少するどころか、むしろ増加傾向にある。このような現状を踏まえ、定期購入トラブルの防止だけでなく、広く消費者トラブルを減らすために必要な施策について改めて考えてみたい。

相談事例

 〈事例〉腰痛があり、姿勢改善が必要だと感じていた。そんな時にネットで「この中敷きを靴の中に入れて歩けば、悪い歩行癖が改善される」との広告をみた。その広告には「お試し980円」との記載があったので、軽い気持ちで注文した。数日後に届いた商品は、腰痛や膝の痛みが改善されるとは思えない粗悪品であったが、自分で注文したものなので仕方なく・・・

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