レスキュー商法(水回り工事被害)の事件報告

弁護士(兵庫) 北村拓也

1 レスキュー商法被害

 昨今、トイレや浴室での水漏れや詰まりの解消を依頼する水回り修理に関する消費者被害が相次いでいる。水回り修理以外では、空調・冷暖房機器や自動車の応急処置(ロードサービス)に関するトラブルが目立つ。これらの修理サービスでは、「作業内容から考えて請求額が高すぎる」といった苦情が多くみられるが、同様の相談は、害虫・害獣駆除や鍵開けなど、日常生活のトラブルを解決する暮らしのレスキューサービス全般に及んでいる。

 数年前から兵庫県下の水道工事業者に関する高額請求被害が相次いで発生し、弁護団が結成され、令和4年3月、とりわけ苦情の多かった水道工事業者らに損害賠償を求める裁判が神戸地方裁判所に提起された。

2 神戸地方裁判所令和7年9月16日判決

(1)要旨

 依頼者の窮迫、軽率又は無知に乗じて、一般的な相場に比して著しく過大な修理費用を請求するような商法は、営利企業が営利を追求する上で社会通念上許容される限度を超えた詐欺的な商法であり、違法性があると判断した。

(2)概要

 緊急の水回りのトラブル解消のために専門業者に工事を依頼しようとする者は、急迫した状況下にあって、当・・・

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