なぜ、消費者教育を行うのか ~消費者関連法、学習指導要領等から考察する消費者教育の目的~

公益社団法人全国消費生活相談員協会東北支部 齋藤由美

 昨夏、私は、採用2年目の小中学校教員の研修会で講義する機会を得た。消費者教育を授業の中でどのように教えるかを、クリティカルシンキングやエシカル消費といったキーワードを示すとともに、授業実施例の体験を通して実際の授業をイメージしてもらうことをねらいに講義を組み立てた。講義前段の「消費者教育とは」を準備する過程で、私が今まで持ち合わせていなかった視点があることを知り、興味深く取り組むことができた。

1 消費者教育推進法から

(1)「消費者教育」とは

消費者教育に関し、基本理念を定め、国及び地方自治体の責務等を明らかにするとともに、消費者教育の推進に関し必要な事項を定めることにより、消費者教育を総合的かつ一体的に推進し、もって国民の消費生活の安定及び向上に寄与することを目的として、2012年8月に公布された「消費者教育の推進に関する法律」では、消費者教育を、「消費者の自立を支援するために行われる消費生活に関する教育(消費者が主体的に消費者市民社会の形成に参画することの重要性について理解及び関心を深めるための教育を含む)及びこれに準ずる啓発活動をい・・・

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