弁護士(愛知) 岩城善之
消費者庁に設置された解約料の実態に関する研究会(以下「研究会」)は、2024年12月、「議論の整理」と題する報告書(以下「議論の整理」)を公表した。また、消費者庁は、2025年11月、現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会(以下「検討会」)を設置した。検討会においては、議論の整理を踏まえた解約料条項についても検討がなされる予定である。議論の整理は、全体的に価値中立的に記載されているが、現代社会における消費者取引の在り方を踏まえ、検討会に向けて次のように指摘したい。
まず、解約料条項の有効性の判断については、消契法9条1項1号の趣旨を踏まえ、解約料が定められた目的に応じた精緻な規制を検討すべきである。
議論の整理では、解約料を定める目的として、損失補填、価格差別、解約抑止、売上安定化、解約料による収益向上があるとまとめられている。従前から裁判例等で検討されてきたのは、損失補填目的の解約料である。議論の整理においても、代表的な紛争事例として、結婚式場予約、宿泊予約など、履行期が契約から一定期間経過後の類型について、早期解約でも代替契約の可能性があ・・・
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