後払い決済(BNPL)業者に対する規制の必要性
─高齢者の被害事例の実態調査に基づく提言として─

後払い決済サービス調査チーム
弁護士(大阪) 淺井 章
弁護士(大阪) 浅野永希
弁護士(大阪) 江口文子
弁護士(大阪) 田村康正

1 はじめに

 本稿は、大阪府内で発生した被害事例について、その調査結果に基づいて後払い決済サービスに対する法的な規制の必要性を提言するものである。

2 後払い決済サービスとその規制について

 後払い決済サービス1(BNPL=Buy Now Pay Later。以下「BNPL」と表記)は、2014年ころから、サービスが開始され、現在では通信販売等を中心とした商品代金決済の一手段として利用されている。

 BNPLについては、法律上の定めがなく、その定義は日本後払い決済サービス協会の「加盟店管理に係る自主ルール」(2条3項)により定義されている(以下、このルールを「自主規制」という )。

 BNPLを利用した取引構造は、信販会社等を利用したクレジット取引(信用購入あっせん)と類似しており、代金後払いの性質や決済の簡便性から、取引の誘引性も認められることなどから、いわゆる「定期購入被害」などの消費者被害事例の発生する一因となっていた。

 しかし、取引1回あたりの利用額が数千円から多くても数万円にとど・・・

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