参議院議員(社民党) 福島みずほ
昨年夏から米不足が深刻になり、価格が高騰し、大きな社会問題になった。政府は備蓄米の大量放出を行ったが、根本的な解決に向けては、農業生産力の増強しかない。
今年の3月、令和の百姓一揆と題して、都心などでトラクターデモがあった。持続可能な米生産の在り方を共に考えようと4500人が参加し、33台のトラクターや農耕用車が都心を行進した。米価が話題になる一方、農家は長年厳しい経営を強いられており、離農が加速している問題をアピールした。その通りである。
先日、全日農と一緒に農水省の担当部局と交渉をした。
2020年の基幹的農業従事者数は136.3万人だが、2024年には111.4万人に減少している。各地に行くと「農業は自分の代で終わりだ」「子どもには継がせられない」という声を本当に聞く。2019年から2023年にかけての全国の各都道府県別荒廃農地面積の資料ももらった。都道府県でずいぶん差があるが、荒廃農地は拡大をしている。
農水省が生産量(玄米ベース)は足りているとの認識で動いていたことは大問題ではないか。日本の食料自給率はわずか38%である。2008年頃に社民党は、みずほ・・・
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