国セン注目情報・プラスワン

全国消費生活相談員協会 会員 栗林太朗

相次ぐ不審電話とその概要

 令和7年4月23日付けで国民生活センターから発表された注意喚起によれば、警察を名乗る不審な電話やLINE通話による詐欺が全国で多発しており、その手口としては、警察署で使われる「0110」で終わる電話番号を表示して信用させる、LINEのビデオ通話で警察手帳を見せて個人情報や金銭を要求するというものがあり、また、逮捕状をちらつかせて金銭を振り込ませようとしたり、犯罪捜査を装って150万円以上を振り込ませるケースもあったとのことである。

 また、その後の令和7年8月6日付けの公表においても、国際電話経由で代金収納会社や大手電力会社などを騙った不審電話が多数かかってきており、個人情報を詐取されないよう注意喚起がなされている。

 このような不審電話に加え、消費者被害の最初のきっかけが電話勧誘となっている場合は非常に多く、その根本原因である「電話」という通信手段に対して、全ての消費者が大胆な発想の転換を行うべきである、という問題提起を本稿で述べたいと思う。

「電話」という名の厚かましきアーキテクチャに対する「コペルニクス的転回」を

 そもそも、電話と・・・

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