「大量広告事務所による債務整理二次被害対策全国会議」に寄せられた被害相談の状況報告

弁護士(宮崎) 小林孝志

 近時、派手な広告により大量に集客をする方法で、債務整理事件の不適切な処理をする弁護士や司法書士が目立っている。

 インターネット上の広告で大量に集客し、自己破産相当の事案であっても、法律家の事務負担が比較的少ない任意整理に、半ば強引に誘導して事件処理をする。債務者は、法律家に言われたとおりに支払をするが無理な支払計画を押しつけられていたりすると、すぐ支払ができなくなってしまうが、そうすると、すぐ辞任されてしまい、今まで支払った金銭は報酬に充当され、一切返金もしないといった具合である。また、広告が正常であればともかく、数百万円にも上る借金がいとも簡単になくなってしまうかのような過度な期待を生じさせるなどの問題の大きい広告による集客が目立っている。さらに、日弁連会規や各司法書士会規則によって直接面談義務が定められているにも拘わらず、これを守らない事案が大半である。

 こうした被害に対応するために、令和6年2月28日に、「大量広告事務所による債務整理二次被害対策全国会議」を立ち上げ、これ以降、ホームページ上から被害の報告を受け付けている。また、ボイチャ相談を毎週火曜日と金曜日・・・

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