大阪カジノの闇 ─
夢洲(ゆめしま)のキラキラ計画に隠された、本当はヤバい話

阪南大学経営学部教授 桜田照雄

 2025年の大阪・関西万博や、その後のカジノリゾート(IR)計画の舞台、人工島「夢洲」。その華やかなイメージの裏には、この土地が抱える深刻な問題が隠れています。

Ⅰ そもそもこの土地、何でできてるの? ─ ゴミと“毒”でできた島

 夢洲の問題の根源は、その成り立ちにあります。この島は、長年にわたる「ごみの最終処分場」でした。埋められているのは家庭ごみだけでなく、ダイオキシンやPCBといった有害な“毒”を含む産業廃棄物なのです。

・焼却灰:約27年間で約1000万トン。超猛毒のダイオキシンや水銀を含むことが確認されています。

・PCBを含む土砂:約10年間で47万立方メートル(25mプール約1,250個分)が処分されました。

・ダイオキシンは発がん性だけでなく、生殖機能(受胎・妊娠・出産・保育など)への悪影響や、免疫機能への悪影響が指摘されています。

 大阪・関西万博では、こうした有害物質が埋められたところで修学旅行バスの駐車場が建設されました。

Ⅱ 足元にひそむ“時限爆弾” ─ いつ爆発してもおかしくない!?

 ごみを埋めた土地は、分解の過程でメタンガスを発生させます。2024年3月、・・・

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