参議院議員(日本共産党) 岩渕 友
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から14年が経ちましたが、原子力緊急事態宣言は今も出されたまま。事故は収束しておらず、避難を強いられている方は少なくとも4万5千人を超えているといわれています。被害は続いています。
2023年8月24日、多くの漁業者や福島県民、国民の反対や不安の声を無視して、いわゆるALPS処理水の海洋放出が強行されました。福島第一原発では、今も1日約80トンの放射性汚染水が発生しており、ALPSというろ過装置で汚染水を処理しています。しかしトリチウムなどは残っています。東京電力は「2051年までに海洋放出が終了できる」と、あたかも見通しがあるかのように言いますが、その根拠について「シミュレーション」と答えるのみです。あまりに無責任です。ろ過する過程で発生する放射性物質を含む汚泥(スラリー)等の保管と処分についても見通しが立っていません。さらに作業員が配管の洗浄中に廃液を浴びて被ばくするなど、重大な問題が相次いでいます。何より、汚染水の発生量を減らすことが必要です。そのために広域遮水壁と集水井・水抜きボーリングを設置するなど、抜本的・・・
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