「権力統制型」緊急事態条項という詭弁で憲法改正を唱える野党も茶番だ

衆議院議員(れいわ新選組) 大石あきこ

 私は、国会議員は国民の生活状況や要望を代弁するお仕事だと胸に抱き、議員活動してきました。ところが、すでに腐りきった国会という「聖域」では「自分さえ甘い蜜を吸えればよい。後は野となれ山となれ」という輩が多数を占めているようです。そう感じるのは、国民が権力者を縛る法である憲法という鎖を、まさに今、権力者たちがうす汚れた手で自ら断ち切りつつあるからです。そして、この鎖が断ち切られたとき、彼らは必ずや消費者や生活者の暮らしや営みをも踏みにじっていきます。そこで、国会において現在進行中の憲法破壊の実情と危険性について、拙稿で認識を共有していただけたら幸いです。

1 憲法改正と称した「緊急事態条項」制定をゆるすな

 ユン・ソンニョル韓国大統領による戒厳令宣布の報道は、まだ記憶に新しい。この出来事を引き合いに、憲法に緊急事態条項を盛り込むべきとの改憲勢力の訴えが活発化しています。

 かつて国民民主党の憲法調査会長だった菅野志桜里氏は、X公式アカウントで昨年12月4日午前8時16分「日本にも権力統制型の緊急事態条項を早急に憲法に導入すべきだ」、午前11時4分「そもそも憲法に・・・

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