弁護士(滋賀) 井戸謙一
1 はじめに
日本列島は1995年兵庫県南部地震から地震の活動期に入ったとされている。その後今日までの間に、マグニチュード(M)9.0の東北地方太平洋沖地震が発生したほか、内陸地殻内地震に限っても、2000年鳥取県西部地震(M7.3)、2004年中越地震(M6.8)、2007年能登半島地震(M6.9)、2007年中越沖地震(M6.8)、2008年岩手・宮城内陸地震(M7.2 なお同地震で観測した4022ガル(「ガル」は加速度の単位)の揺れは、観測記録としては世界一であり、ギネスブックに登録された)、2016年熊本地震(M7.3)、2018年北海道胆振東部地震(M6.7)、2024年能登半島地震(M7.6)等と、大地震が頻発している。
2 原発の立地と地震の多発地帯
世界では32の国で約440機の原発が運転されている。しかし、そのほとんどは、地震がほとんど起こらない地域に立地していることに注目されなければならない。世界で最多の94機の原発を運転させているアメリカであるが、ほとんどの原発は地震がめったに起こらない中部及び東部に立地しており、多発地帯である西部に立地している・・・
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