弁護士・司法書士によるインチキ債務整理問題について(2024その3)

弁護士(大阪) 加納雄二

1 ロマンス詐欺被害救済を宣伝し、非弁提携で逮捕・起訴された大阪の川口弁護士の刑事裁判の公判が開かれた。川口弁護士は起訴事実を認めたそうだ。

 報道によれば、「2022年8月以降被害者約1800人から9億6000万円ほどの着手金を受け取っていたとみられますが、詐欺の被害金のほとんどは回収できていない」とのことだが、9億円はどこに消えたのか。

 なお、大阪弁護士会が、川口弁護士の破産申立てをした。

 非弁提携は、同一弁護士が繰り返し行う。しかも問題となる弁護士は高齢者が多かったが、若年化している。

 将来の加害・被害を根絶するためには、被害を民事的に追及することが必要です。

2 インチキ債務整理は弁護士費用次々被害?

 大量広告によって被害者を引きつけ、破産させればよいのに、①複数の債務を機械的に長期分割弁済させ、高額の報酬、手数料を取る、というのが手口だ。

 このような分割弁済では、被害者は以前とあまり変わらない支払いをさせられるため、結局②別の弁護士を頼んで、破産申立てをする、ということになる。

 ところが、①も②も同じインチキ弁護士がしていることがあるようだし、②をお仲間の別のインチキ弁・・・

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