内閣府消費者委員会事務局参事官補佐 吉見崇志
はじめに
紅麹を含む「機能性表示食品」での健康被害を受け、消費者委員会では本会議および食品表示部会において、問題発生直後から活発な議論を行ってきた。
以下では、機能性表示食品制度の見直し等に関する議論および対応を紹介する。
食品表示基準の一部改正について
今般の事案を受け、消費者庁では「機能性表示食品を巡る検討会」を設置し、5月27日に報告書が取りまとめられた。また、5月31日には、「紅麹関連製品への対応に関する関係閣僚会合」が開催され、政府の対応方針が取りまとめられた。それらの内容を受け、6月27日に内閣総理大臣から消費者委員会に対し食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)の一部改正について諮問がなされた。改正案は、機能性表示食品の安全性を担保するための内容となっており、医師の診断による健康被害情報の行政機関への提供や錠剤・カプセル剤等食品についてGMP(適正製造規範)に基づく製造管理等が遵守事項として定められることなどが示された。
答申および附帯意見について
諮問について、審議の結果、附帯意見を付したうえで、改正案のとおりとすることが適当である旨の・・・
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