現在の課題に関する全国弁連の声明について

弁護士(東京) 川井康雄

 全国霊感商法被害対策弁護士連絡会は、1987年の結成以来、長年に亘り、旧統一教会をはじめとする霊感商法問題に取り組んできた有志の弁護士の集まりです。現在では、毎年3月と9月に全国集会を開催し、各種カルト宗教被害に関する問題を討議したり情報交換をしたりしています。

 去る令和6年3月23日に開催した集会では、声明(旧統一教会の解散前後の課題について)を採択しました。(声明文は全国霊感商法被害対策弁護士連絡会及び本誌ウェブサイトに掲載)

 これまでの集会でも、旧統一教会問題に関し、同教団に対して誠実な対応と早期の被害回復を求めたり、政治家との癒着問題を指摘してその断絶を求めたり、早期の質問権実施、解散請求を求めたり、あるいは二世問題、カルト問題への対応を求めるなど、状況に応じて必要な内容を声明に盛り込んで発表してきました。

 今回の声明では、旧統一教会に対する解散命令請求について裁判所から解散命令が近い将来発出されるであろうことを前提に、以下のとおり解決すべき課題を指摘し、関係各所にその要請を行ったものになります。

【課題①】速やかな審理と財産保全の方策

 旧統一教会による被害者の中・・・

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