次期消費者基本計画策定に向けた消費者委員会意見

内閣府消費者委員会事務局参事官補佐 南 早織

1 はじめに

 消費者基本計画は、消費者基本法に基づき、政府が消費者政策の計画的な推進を図るために定める基本的な計画であり、消費者委員会は、計画の検証・評価・監視の役割を担っている。

 消費者委員会においては、令和7年度からの5カ年を対象期間とする次期計画に盛り込むべき中長期的な課題等について、調査審議及び消費者団体等との意見交換を行ってきた。その集大成として本年4月22日に取りまとめた「次期消費者基本計画策定に向けた消費者委員会意見」1を紹介する。

2 本意見の概要

 ①新しい消費者問題への消費者視点からの対応、②従来からの課題への抜本的な対策、③消費者政策の基盤整備の三つの柱に関して、消費者委員会として、現時点、特に重要と考える観点を優先して打ち出している。

①新しい消費者問題への消費者視点からの対応

 デジタル化の進展等、急速な社会環境の変化に伴い生じる問題に対して、消費者視点からの対応が未だ十分ではない。具体的な論点と、必要な方策は次のとおり。

・デジタル社会における安全・安心の確保

 取引DPF消費者保護法の見直し。ダークパターン、アテンション・エコノミーへ・・・

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