アビリオ債権回収と東京簡裁10室6係

弁護士(神奈川) 茆原洋子

第1 アビリオ債権回収の「連帯保証人」に対する訴訟

1 父Aの借入れについて、子Yが連帯保証契約を交わしていないにもかかわらず、Yを連帯保証人であるとして、Yを被告としてアビリオ債権回収㈱(以下「X」とします)が原告となって訴訟を起こした事件を、筆者はYから受任しました。

 令和5年9月から四度出廷しましたが、いつも、東京簡裁10室6係では50件前後の訴訟の期日とされ、原告がすべてXでした。本件の争点は最終的に、「連帯保証契約の存否」と「認否の撤回の有効・無効」に絞られました。

2 子Yは、平成12年5月契約当時、すでに父の借金の被害に遭っており、Yは保証人にならないと明言しており、加えて関係者一同がYに対し「保証契約ではない」と告げていました。しかし、Yは自分の書いた二つの書面(5で後述)のどちらかによって、騙されて連帯保証契約を締結してしまっていたと勘違いして、Yは出頭した際に、連帯保証人であることを含めて請求原因を認めてしまいました。Yは請求原因を認めれば、父親の和解内容(これは訴状には書かれておらず、訴状を受け取った後で、父親からFAXされたもの)である「100万・・・

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