第12回東アジア金融被害者交流集会(2023韓台日国際会議)参加報告

司法書士(大阪) 来山尚子

1 はじめに

 本年(2023年)10月14日、韓国破産回生弁護士会の主催により、韓国のソウル地方弁護士会館において、第12回東アジア金融被害者交流集会が開催されました。コロナ禍の影響で、3年間は延期やweb開催となり、今年は4年ぶりのリアル開催で、皆で久し振りの再会を喜び合いました。

 今年のテーマは、①金融消費者被害者団体または連帯団体活動の紹介、②新型コロナウイルス感染症のパンデミック緩和以後、各国の自営業者不良債権問題と改善方案、③各国の公的債務調整制度の動向、の三つが取り上げられました。日本からは、①「被害者の会の活動とこれから」のテーマで新川眞一被連協事務局次長、②「新型コロナウイルス感染症パンデミック下、1万5000件の電話相談から見えた日本社会の課題と改善策」生活保護問題対策全国会議事務局長の小久保哲郎弁護士、③「日本における公的債務調整制度の動向」宇都宮健児弁護士からそれぞれご報告をいただきました。

 以下、各テーマについて韓国、台湾の発表から興味深かった点を報告します。

2 テーマ1:金融消費者被害者団体または連帯団体活動の紹介

 韓国は、京畿金融福祉センタ・・・

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