クレサラ被害者交流集会の決議1
相談現場から見える日本の格差と貧困〜当事者の声が社会を変える〜集会宣言

 私たちは、本集会と併行して、全国各地で連携して「いのちと暮らしを守るなんでも相談会」を実施してきている。非正規労働者・フリーランス、失業者、シングルマザー、高齢者、外国人など、生活に困窮して追い詰められた人たちからの相談が相次ぎ、本年4月、7月及び9月の3回の相談会だけでも合計2400件を超える相談が寄せられた。相談内容は、低賃金、解雇・雇い止め、失業給付の問題、低年金・無年金、奨学金・住宅ローン・特例貸付などの債務問題、住居の喪失、税金滞納による差押え、生活保護に対する忌避感や水際作戦、物価高騰で食事にも事欠く生活苦、社会的孤立、希死念慮など多岐に及び、問題を複合的に抱えている人が少なくない。相談会に寄せられた人々の声は、豊かとも言われるこの国に、困難から抜け出せず絶望の淵にいる人がいかに多いかを伝えるとともに、貧困と格差を拡大させ人々を不幸に陥れる社会構造の問題が未解決のまま深刻化していることを可視化し私たちに教えてくれている。

 日本では、1990年代以降、構造改革の名のもとに、労働分野では規制緩和により低賃金・不安定就労である非正規雇用への置き換えが進められた。社会保障は医療・介護・・・

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