マグネットセット玩具の強力磁石を子どもが誤飲する事故
─事故調査・新しい規制・残された課題─

消費者安全問題研究会 土庫澄子

1 事故の類型

 2022年3月24日、消費者安全調査委員会は、マグネットセットの強力小型磁石を子どもが誤飲した事故について調査報告書を公表した。

 調査の対象とするマグネットセットは、3〜5ミリ大の強力なネオジム製の小型磁石にメッキ加工をし、数十個以上を1セットとし、球状や立方体があり、互いをくっつけて遊ぶ。「パズル」「おもちゃ」「玩具」をうたい、主に海外製がインターネットモールで子ども向けに販売されていたものである。

2 事故情報

 2017年1月から2021年12月までに、強力な磁石またはネオジム製のマグネットセットの磁石を子どもが誤飲した事故が事故情報データバンク、医療機関ネットワーク、日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会Injury Alert(傷害速報)において10件確認された。

 10件の内訳をみると、被害児の年齢は1歳から7歳。7〜8件は3歳までと多い。8件がインターネットの販売サイトで購入されたもの。6件は開腹手術が行われ、摘出した磁石の数は最小で5個、最多で37個であった。

3 事故のシナリオ

 報告書によれば、マグネットセットには重大な危険性があり、消費者・・・

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