高額課金の取消しは、やってみないと分からない

消費生活相談員 妹尾直子

コロナ禍で増えたオンラインゲームの高額課金

 コロナ禍以降、消費生活センター(以下、センター)では未成年者によるオンラインゲームの高額課金の相談が増えている。本稿では、未成年者による高額課金の取消しに関し、センターの相談対応について紹介する。詳細は、消費者庁「オンラインゲームに関する消費生活相談対応マニュアル」(令和4年6月)を参照して欲しい。

 センターに法定代理人(以下、保護者)から相談があれば、未成年者取消権について説明し、各事業者に取消しを主張するよう、助言している。

取消しの主張先はどこか?

 課金に係る契約先はゲーム運営事業者だが、ユーザー情報はプラットフォーム事業者が所有している場合があり、取消しの主張先は「公式アプリストア」「ゲーム機会社」「ゲーム運営事業者」になる。

(1)公式アプリストア(A社・B社)

 スマホ等でゲームをダウンロードしている場合は、公式アプリストアが主張先になる。A社はWEBでの交渉となる。B社は電話での交渉だが、交渉結果に納得いかなければセンターを案内される。2社とも、決済して2ヶ月を過ぎるとシステム上の理由で取消しができなくなる。

(2)ゲー・・・

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