学習指導付き学習教材販売業者ウイン教育センター・ネイク破産事件の経過報告

弁護士(兵庫) 辰巳裕規

1 ウイン教育センター等の概要

 ウイン教育センター(神戸市)とネイク(兵庫県明石市)は、ともに教材の販売等を目的として順次設立された株式会社です。平成26年2月ころに顧客名簿のデータベースを入手し、また登録した電話番号に順次電話をかける「コールシステム」を導入したことにより売上げが上昇し、顧客は兵庫県を中心に北陸・中部以西に拡がっていったようです(破産時には約200名)。電話勧誘・訪問による勧誘手法を採用し、主として中学生を対象に「コーチング」と呼ばれるFAXによる学習指導が受けられるとして100万円にも近い高額な学習教材を現金一括ないし個別クレジット(専ら株式会社SPサービス(札幌))により購入をさせていました。なお、コーチングについてはクレジット契約書に「役務」とは記載されていませんでした。

2 ウイン教育センター等の破産と弁護団の結成

 ところがウイン教育センター及びネイクは2019年秋頃にFAXによる学習指導が停止隣連絡がつかない状態となり、兵庫県弁護士会や消費者センターにも多数相談が寄せられる事態となりました。そして2019年12月6日に両者及びネイク代表取締・・・

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