大阪いちょうの会事務局長 川内泰雄
はじめに
一人で悩みを抱え込んでいる人たちに「どこからでも先を照らす灯台」のような役割を果たしていきたいとして、結成された大阪いちょうの会は先日、第32回目の定期総会を開催しました。当会はサラ金等による過酷な取り立てによって心身的にも経済的にも追いつめられて自殺まで思いつめる被害者を個別に救済し、生活の立て直しを図るとともに、このような被害を社会から根絶することを目的に1992年11月に結成されました。
この32年間で、会員として巣立って行かれた方々はのべ8893名(3月4日現在)にものぼります。
全国の仲間と連帯した活動は改正貸金業法の成立により、多重債務対策を大きく前進させ、統計上も、また実際の相談件数としても状況は大きく変化しました。
しかし、背景の風景=貧困問題に変わりはまったくありません。そこで当会は「格差と貧困」をなくす運動に大きくウイングを拡げ、活動状況も大きく変化しました。また、会員構成も多重債務被害のみならず、貧困被害による方々、また、活動をサポートしていただく市民の方々にも大きく支えていただくようになりました。
一般に私たちが使っている「大阪・・・
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