編集後記

 令和4年4月から高校の家庭科授業で投資の教育が始まっていることをご存じでしょうか?令和4年度からの新学習指導要領では、リスク管理も踏まえた家計管理の基本について理解できるようにする、その際、老後の備えや事故や病気、失業などのリスクへの対応が必要であることを取り上げ、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託等の基本的な金融商品の特徴(メリット、デメリット)、資産形成の視点にも触れるようにする、とされています。

 これはこれで必要なことだとは思います。ただ、家庭科の先生が教室でどのように投資の話をすればいいのか。投資に詳しい家庭科の先生は多くないと思いますし、ましてや、投資被害、特に詐欺的投資被害の実態などあまりご存じないでしょうから、戸惑っている家庭科の先生もたくさんいるのではないでしょうか。

 家庭科の教科書をいくつか見てみると、“確実な儲け話はあり得ないので注意しましょう”と書いた教科書もありますが、“メリット・デメリットを考えて有効に活用することが必要である”と結んでいる教科書や、“十分な情報収集を行い、利益と損失に責任を持つこと”と、自己責任を指摘して結んでいる教科書もあります。

 少し前に私・・・

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