「解決困難な詐欺的な定期購入の相談対応」について

公益社団法人全国消費生活相談員協会東北支部 馬場貞子

 令和の現在、老若男女はスマホを持ち、ネット通販で申込みから決済まで完結できるようになった。ネットでは24時間業者と繋がっているので、いつでもどこでも消費者トラブルにあう危険性があるということだ。

 このような状況のなか、現代版の悪質商法といえば、「ネット通販による詐欺的な定期購入」ではないだろうか。

 「お試し」「初回限定◯%オフ」「いつでも解約可能」などと、お得感を強調したサプリメント、美容、化粧品、健康食品などのネット広告が頻繁に画面に現れる。サイトの画面をタップすると申込みをする前からカウントダウン表示が始まり、消費者は益々惑わされ動揺し、正常な判断ができないような状態に追い込まれてしまう。

 消費生活センターとしては、消費者が被害に遭った申込みの広告や手口を検証しようとするが、そもそも消費者が申し込んだきっかけとなる広告は、アフィリエイト広告なのか、販売会社による広告なのか見分けにくく、センターで契約当時の広告を探し再現し検証するのは困難なケースが多い。また、チャットからの申込み画面は、非常に小さく、消費者に契約内容や規約事項を読むのが面・・・

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