きもの等販売被害110番の実施について

弁護士(大阪) 浅野永希

1 実施の背景

 令和4年10月13日(木)に大阪弁護士会館において、標記の「きもの等販売被害110番」を実施した。きものやアクセサリーの次々販売は、高齢者を中心とした被害が以前から多発しており、法改正による対処も行われているが、依然としてその被害がみられる。

 近畿地方を中心に営業活動を続ける業者M社による被害相談が大阪の消費生活センターに多数寄せられ、これを契機として業務の是正指導等が行われている。

 このほかにも、大阪に本社を持つ業者S社や兵庫県に店舗をもつ業者Nなどによる被害事例があり、被害が数年に亘り、被害金額も3000万円を超えるような例もみられた。

 前記のM社に対する是正指導が十分に奏功しない中、比較的大規模な催事を実施して販売会を行うとの情報を得たこともあって、注意喚起の意味を込めて110番を実施するに至った。

2 実施内容

 広報の期間が短く、相談件数は3件にとどまったが、うち2件は被害金額が900万円にのぼる被害事例であった。また、そのうち1件は前記M社による被害案件であり(他方もう1件はS社による被害案件)、被害発生時期は、大阪市が是正指導の措置をとっている最・・・

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