旅行トラブルの裁判例と実務
──旅行等をめぐるリスクと法的責任

編者:兵庫県弁護士会消費者保護委員会
発行:民事法研究会
価格:4,800円(税別)

 本書は、旅行契約に関する裁判例を網羅的に取り上げた判例解説書である。

 執筆にあたった兵庫県弁護士会消費者委員会旅行部会では、かねてから旅行契約に関する問題について、消費者保護の立場から研究を続けている。同部会では、平成28年4月に、実務家や消費生活相談員などに役立つ旅行契約の解説書として「旅行トラブル相談Q&A」を出版している。それに引き続く本書は、旅行契約に関する裁判例について、裁判例ごとに、事案の概要、判旨、解説をとりまとめたものである。

 旅行契約は、旅行業約款によって規律され、旅行契約の種類(募集型企画旅行、受注型企画旅行、手配旅行など)ごとに契約の内容や旅行業者の債務の内容が定められている。そのため、旅行契約を扱うには、旅行業約款を理解することが重要であるが、実務家でも旅行業約款について基本的な知識を持っている人は多くはないのが現状である。

 本書では、全部で68の判例を取り上げ、それらを、旅行契約の種類や法的な問題が生じやすい場面ごとに分類し、そのひとつひとつに、これから旅行契約に取り組む人にも理・・・

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