東京都臨海部カジノ誘致に向けた新たな動向
─MICEをお膳立てし、カジノ事業者誘致を検討─

市民と政治をつなぐ江東市民連合事務局長 岡田光司

 小池百合子東京都知事は最近も「IRのメリット、デメリットについての調査を進めていく。これまでと同様の取組みだ」(2022年4月2日の記者会見)との態度を繰り返している。

 しかし、東京都が2014年度に三菱総研に委託し、2015年3月に都がまとめた「臨海副都心における公共空間の一体利用等調査」において、江東区青海地区北側がMICE(マイス:国際会議場、展示場等の施設)誘致に最適地とされ、「24時間型ゲーミング」を含む建設費単価の検討が行われている。東京都は、その後委託調査を受注したみずほ総研やトーマツに対し、カジノ誘致を前提にした意見を繰り返し述べてきた。青海地区は、東京都の臨海副都心開発構想のなかで、東京都の都市計画地域にしっかり組み込まれ、「官民連携」でのIR誘致を想定したMICE建設が具体化されつつある。

官民連携のIRカジノ計画

 東京にIRカジノ誘致がめざされている臨海部は、東京都が大企業の利益を呼び込む開発を、石原都政以来、長期に行ってきた土地である。それは、大阪湾に浮かぶ夢洲に、ほぼゼロから出発した開発として行われようとしている大阪I・・・

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