生活保護引下げ違憲訴訟・熊本で勝訴

いのちのとりで熊本訴訟弁護団団長 弁護士(熊本) 加藤 修

 全国29地裁で闘われている生活保護違憲訴訟(いのちのとりで裁判)で10番目の判決となった熊本地裁での判決(令和4年5月25日)は、闘ってきた当事者も驚き、歓喜する勝訴となった。勝訴は去年2月の大阪地裁に次いで二つ目である。

 判決は、仲辻雄一朗裁判長、坂本清士郎、牧野芙美裁判官によってなされた。

 その要旨は

① 所得が最下位10%の世帯の消費実態に生活保護基準額を合わせる「歪み調整」において、検証の結果をそのまま当てはめるのではなく、2分の1にして反映させる手法を取ったが、厚労相が、2分の1処理の必要性・合理性やその効果、各類型の被保護世帯(特に平成25年検証の結果増額すべきとされた高齢者夫婦世帯及び高齢者単身世帯)に生じる影響等について、専門的知見に基づく適切な分析及び検証を行う必要があった。

② 「デフレ調整」については、本件改定まで物価変動率を基礎とした生活扶助基準の改定の手法について、実質的な検討がなされたことはなく、生活扶助相当CPIは、厚労省においてはじめて考案されたものであった。また、生活扶助基準の改定を水準均衡方式により行・・・

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