日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員長に就任して

弁護士(東京) 大迫惠美子

1 はじめに

 私は、2022年6月より、日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員長に就任した。所属は東京弁護士会である。

 日本弁護士連合会(以下「日弁連」という)消費者問題対策委員会は、さまざまな消費者問題について、被害の実態の調査、救済方法の研究、被害対策・予防方法などの検討等を行い、それらを集約して政策に反映させるよう、日弁連の意見として公表するとともに、それらの意見を実現するための活動を日頃から実践している。

 一口に「消費者問題」といっても、自然人が生活する上で発生する法律問題は多岐にわたるため、その種類はかなりの数に及ぶ。日弁連消費者問題対策委員会の取り扱う範囲も極めて広く多様である。

2 各部会ごとの活動

 日弁連消費者問題対策委員会では、多岐にわたる消費者問題に対処するため、部会制を採り、各分野ごとに専門的な知見を有する弁護士がそれぞれの問題を取り扱っている。

 部会数は現在三つのプロジェクトチームを含め全部で18ある。消費者契約法部会、金融サービス部会、割賦販売法・特定商取引法部会、多重債務問題部会、独禁法部会、消費者教育・ネットワーク部会、PL・公益通報部会、・・・

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