参議院議員(日本共産党) 大門実紀史
政府は「IR区域整備計画案」の地方自治体からの認可申請を4月28日に締め切りました。このあと、国の有識者会議の審査を経て、国土交通大臣が認可する流れになっています。
締め切り直前までは、大阪府、和歌山県、長崎県が申請をする予定でしたが、和歌山県は4月20日の県議会で県の「IR区域整備計画案」が否決されました。初期投資約4383億円の調達先が不明で、自民党県議からも異論が続出しました。住民らもカジノ反対の署名2万183を県に提出し、また和歌山市ではカジノ誘致の賛否を問う住民投票条例の制定を求める署名が1カ月で必要数の3倍を超える2万39集まりました。住民が監視するなか、カジノ推進派の議員ですら、あまりにずさんな計画を認めることができなかったのです。
その結果、実際に国に申請したのは大阪府と長崎県の二つだけになりました。しかし大阪と長崎の「IR区域整備計画案」もずさんで荒唐無稽な計画です。例えば、大阪の「計画」は、夢洲の入場者を年約2000万人(カジノで1000万人、その他、国際会議やイベントで1000万人)と推定し、それに基づいた売り上げを5200億円(う・・・
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