「二者間ファクタリング」に対抗するための覚書

弁護士(東京) 茨木 茂

1 貸金業法42条1項の適用の可否を争点とする

 貸金業法は、金銭消費貸借契約という法形式に限らず、経済的機能がそれと同様のものについても、同様に規制している(同法2条1項本文カッコ書ほか)。二者間ファクタリングという仕組も、業者が高金利規制を潜脱するため編み出したものであるところ、それは既に現行法(貸金業法)で、規制の対象となっているのであり、その二者間ファクタリングにより業者が収受する利益が同法42条1項所定の制限金利を超える場合(現在、問題となっている二者間ファクタリングのほとんど全部がこれに該当するはずである)には、同項により契約は無効となる。従って、現行法下では、二者間ファクタリングの争点は「貸金業法の適用の可否」であり、「金銭消費貸借か、債権売買か」という問題は、同法の適用の可否を決するものではない(同法2条1項本文カッコ書で記された「手形の割引」「売渡担保」は、法形式上は「売買」とされているから、「債権売買」だからといっても、直ちに同法の適用対象外になるわけではないのである)。

2 売主に様々な義務を課す条項に注意する

 筆者が担当した事案(本号「判例和解速・・・

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