カジノ誘致の是非を問う和歌山市民の会共同代表 弁護士(和歌山) 豊田泰史
1 日弁連をはじめ消費者団体等多くの反対意見がある中で強行成立された「特定複合観光施設の整備の推進に関する法律」(カジノ賭博合法化法2016.12.15)は、その後、新型コロナウイルス感染対策や秋元司議員のIR汚職事件等により基本方針案が修正され、2020年12月18日ようやく基本方針が決定され、IRの誘致を目指す自治体において実施方針の策定と事業者の選定が進められ、区域整備計画(案)が作られてきた。
これから地元同意を得て、本年4月28日までに区域整備計画が国に提出されることになっているが、2021年カジノ誘致反対の激しい市民運動の中、誘致撤回を公約とした山中市長の誕生によりIR事業が中止された横浜市を除いて、現在残っている候補地は、大阪府と和歌山市と長崎市だけとなっている。
2 和歌山IRカジノ
和歌山市は人口約37万人(2021年4月)の中核市であるが、計画されているIR施設は、絶景の宝庫として日本遺産に認定されている和歌浦湾の一角にある埋め立て地「和歌山マリーナシティ」(NHK朝ドラ『カムカムエブリバディ』のロケ地・・・
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