(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 西日本支部消費生活相談員 沢井馨子
相談現場で、「この契約、クーリング・オフができれば……」と思うことが多くなった。おそらく、モバイル端末の普及やコロナ禍による影響で、通信販売、なかでもインターネット取引に関する相談が増えたからだろう。
スマホひとつで簡単に他者と繋がり、あらゆる情報や商品やサービスを手に入れられるデジタル社会は、私たちの暮らしを豊かで便利なものにしてくれている。
一方で、悪質業者にとってインターネット空間は格好の狩場であり、SNSは便利なツールだ。いま、SNSをきっかけとした消費者トラブルの相談が後を絶たず、対応に苦慮している。
相談事例
子育て休職中の女性。家計の足しにしようと、在宅ワークをネット検索していたところ、「スマホで簡単作業」「初期費用0円」という副業サイトのSNS広告をみつけた。
詳細を知るためメッセージアプリの友だち登録をすると、すぐに実践者を名乗る同世代の女性から「最初に簡単な設定をするだけで毎日3万円の副収入」「子育てしながらでもこんなに稼げました!」などといった親しげなメッセージが次々と送られてく・・・
この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。