上級食品表示診断士・行政書士 大矢安昌
夏になると、塩分補給やクエン酸も必要で、スーパーで減塩の調味梅干しを買ってきた。塩分を◯◯%カットと書かれている。これなら、1日の目標量(男性1日7.5g未満)も達成しやすいと思って、念のため減塩割合を計算してみると、数値が合わない、いや、表示されている数値割合よりさらに減塩されている。これはどういうことか。
食品表示基準では、「◯◯%塩分カット」という表示を栄養強調表示(低減された旨(相対表示))と言い、表示をするにあたり、一定のルールが定められている。消費者からすると当然、「減塩」や「塩分◯◯%カット」という文言に商品を選択する際の決定打が含まれているからである。
さて、今回はこのルールの説明ではなく、「塩分◯◯%カット」という、◯◯%の数値は、何を基準に表示することが妥当なのかという素朴な疑問である。条文上は「……当該他の食品に比べて低減された量又は割合」を表示しなければならないとある(食品表示基準第7条「栄養成分又は熱量の適切な摂取ができる旨」の項中)。
例えば、「梅干し調味漬け(2015日本食品標準成分表)と比べて塩分を40%カットしています」・・・
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