就業不能保険における精神疾患の扱い
─生損保研究会ぐるーぷ31の調査研究発表から─

NPO法人消費者情報ネット生損保研究会ぐるーぷ31 消費生活コンサルタント 横井越子

 「そのフレーズ、消費者の思い込みを誘っていませんか」のテーマで各社のパンフレットやWebサイトで「就業不能保険における精神疾患の扱い」を調査した。

 健康上の理由で働けなくなったときに公的保障でまかなえない分をカバーする民間保険として、生命保険会社が販売する「就業不能保険」と損害保険会社が販売する「所得補償保険」がある。このうち、保険期間が長い「就業不能保険」について調べた。

 各社のパンフレットやWebサイトを見ると、「働けなくなった理由のトップは精神疾患」というフレーズが目についた。しかし、精神疾患で給付金が出る条件は厳しい。例えば、精神疾患で61日以上継続して入院か、障害等級2級以上(必ずしも他人の助けを借りる必要はなくても、日常生活は極めて困難、乃至は他人の介助がなければ日常生活のことがほとんどできない)。たとえ給付金が出ても、ほかの病気があると回数に制限があったり、一時金しか出なかったりする。数社が精神疾患をオプションにしているが、現状ではそれが親切というものだ。

 目につくフレーズとして「メンタル疾患を・・・

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