第7次消費者委員会からの報告

弁護士(福岡) 黒木和彰

1 第7次消費者委員会の委員の所信

 第7次の消費者委員会の委員を拝命いたしました。私は、2018年6月から2020年5月まで、日本弁護士連合会消費者問題対策委員会の委員長として、また、適格消費者団体である消費者支援機構福岡の副理事長として、実務家の視点で消費者問題に取り組んできました。

 今回、第7次の消費者委員会の委員となりましたので、日弁連消費者問題対策委員会の約180名の委員と幹事の知見を得て、現在取り組むべき課題と、中長期的に取り組むべき課題について、積極的に意見を述べていきたいと考えています。

 私の主な関心事項は、以下の2点です。

2 社会のデジタル化に伴い発生する消費者問題への対応

 紙を媒体とした意思表示と異なり、デジタルによる意思疎通は、本来人間にとって理解不能な、0101……という数字の羅列です。これを人間が、意味ある情報群であると理解するためには、電子機器や通信機器等を利用して了解可能な情報する必要があります。この電子機器や通信機器・利用サービスは、すべて事業者が販売・管理・サービスを提供しているわけで、これらの事業者の事業活動に依拠しない限り、人間は、デ・・・

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