生活苦から情報商材に騙される消費者

NPO法人消費者情報ネット クレジット研究会 横井越子

コロナ禍の副業被害

 新型コロナウイルスの影響による失職や休業で多くの人が生活に窮しているなか、副業が注目されている。政府も働き方改革の一環として、副業・兼業の普及促進を謳い、副業を解禁する企業が相次ぐ。

 テレビや新聞がコロナ禍での副業成功例を明るく取り上げる。しかし現実は厳しく、情報商材を始めとする儲け話に手を出してしまう人もいる。詐欺への注意喚起も併せて掲載すべきと思い、新聞記事に一度メールで意見を送ったが返信はなかった。

 リスクなしに簡単に儲かることなどあり得ないのだが、生活不安や焦り、そしてSNSなどから繰り返し呼びかけられることによって悪質業者の広告宣伝にコントロールされてしまう。

 最近、情報商材について20歳代女性からの相談が続けて入った。仕事と子育ての合間に、「スマホだけで」「自宅で短時間に簡単に」「0円でスタートできる」という副業である。

 相談者Aさんは、「コピペ作業で稼ぐ」サイトを見付けた。クチコミには、「すぐ入金された」「安心安全な副業」などとあり、信じてしまった。スタートボタンをタップすると即、ラインから支払方法の選択画面・・・

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