種苗に表示されないゲノム編集作物

市民バイオテクノロジー情報室代表 天笠啓祐

ゲノム編集食品をめぐる食品と種苗の表示

 ゲノム編集トマトの苗の無償配布が始まりました。開発したのは、筑波大学の江面浩教授で、商品名は「シシリアンルージュハイギャバ」といいます。シシリアンルージュという調理用ミニトマトに、ゲノム編集で遺伝子を操作し、GABAというアミノ酪酸を増やし、「健康に良い」ことを売り物にしたトマトです。

 江面教授が最高技術顧問となって設立されたベンチャー企業サナテックシード社がこのトマトの種苗を売り出します。また、このトマトを使ったトマトピューレが、同社の最大の出資会社であるパイオニアエコサイエンス社が販売することも発表されました。

 この遺伝子を操作したトマトは、健康に良いことを売り物にしているものの、安全性は確認されておらず、どのような健康被害が起きるかまったく分かりません。しかも食品表示も必要ないことから、消費者は選べません。

 さらに問題なのは、種苗へもゲノム編集の表示が必要ないことです。現在、種苗の表示に関しては、種苗法59条による種子の表示事項で、①種苗業者の名称及び住所、②種類及び品種、③生産地、④採種の年月又は有効期限・・・

この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員申し込む」をクリックしてください。