(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会西日本支部消費生活相談員 谷村嘉彦
私は昨年11月から消費生活センターに勤務しています。今までに相談を受け斡旋してきた中で、印象に残っている事例をあげて問題点を考えてみたいと思います。
【事例】夜中のトイレつまり修理の相談
相談者は、夜中の10時過ぎにトイレがつまり、何とかその日のうちに修理しようと、インターネットで24時間対応してくれる水道屋さんを検索しました。「基本料金470円〜、見積もり0円」という広告を見つけ、早速電話をしてみました。事業者は、「今から訪問するが、見積もりは現場を見てみないと算出できない」と回答し、相談者は、深夜にすぐに対応してくれるというので訪問を承諾しました。
訪問した事業者は早速、ラバーカップという道具で簡易作業をしますが、「トイレのつまりは解消しない。このままでは、洗面台、台所の水回りまでが水漏れを起こすかもしれない」という根拠のない事実を述べ、困っている相談者につけこみ不安を煽りました。これがマンションやアパートの場合には、「階下に水漏れさせると近隣住民に迷惑をかけてしまう」と言い、さらに不安を助長す・・・
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