特定商取引法預託法改正法案に対する評価と課題

弁護士(埼玉) 池本誠司

消費者庁特定商取引法預託法検討委員会報告書

 消費者庁が2020年8月19日に取りまとめた「特定商取引法預託法検討委員会報告書」は、近年の消費者関連違法性の改正に関する提言の中でも特筆すべきものである。消費者被害を発生させる悪質業者を消費者と事業者の「共通の敵」であると位置づけ、これにターゲットを絞った実効的な規制、抜本的な制度改革を実行すべきであると方向づけた。

 こうした基本方針の下で、

①販売預託商法については、「本質的に反社会的な性質を有し、行為それ自体が無価値である」とし、「預託法において、原則禁止とすべきである」「違反する事業者に対し、十分な抑止力を持った法定刑を設けるとともに、締結された契約については民事上無効とすることが必要である」と提言した。

②詐欺的定期購入商法については、「顧客の意に反して申込みをさせようとする行為」の規制を強化すべきであるとし、独立した禁止行為とすることや、規制の実効性を向上させることを提言した。なお、法改正と並行して、現行法の「意に反して契約の申込みをさせようとする行為に係るガイドライン」の見直しも早期に実施すべきことを提言した。

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