中国消費者法事情(その25)─中国民法典の制定・施行─

弁護士(大阪) 白出博之1

はじめに

 2020年5月28日、「中華人民共和国民法典」が可決・公布され、2021年1月1日から施行されている2。これまで中国には統一された民法典は存在せず、実質的意義の民法は、民法通則、物権法、担保法、契約法、婚姻法、養子縁組法、相続法、権利侵害責任法等の民事単行法から構成されていた。民法典編纂の作業は、完全に新たな民事法の立法・制定ではなく、単なる法律の合体・編集でもなく、現行の民事法規範に対して編集・補修を実施し、既に実際の状況に適応していない規定について修正・整備・廃止を行い、経済・社会生活において出現した新たな状況や問題に対して焦点をあてた新たな規定が置かれている。

※中国民法典の概要

第一編 総則(1条〜204条)

第二編 物権(205条〜462条)

第三編 契約(463条〜988条)

第四編 人格権(989条〜1039条)

第五編 婚姻家庭(1040条〜1118条)

第六編 相続(1119条〜1163条)

第七編 権利侵害責任(1164条〜1258条)

第八編 附則(1259条、1260条)

 上記のように新法は全七編、合計1260条からなり、その内容は民事活動において・・・

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