食品表示─なぜこう書くのか?─(3)

上級食品表示診断士・行政書士 大矢安昌

 さて、前回からの続きであるが、

 名称:野菜サラダ(レタス)、原材料:レタス(◇◇県、○○県、その他)、キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、紫キャベツ、サニーレタス(○○県、▲▲県)、水菜、と表示されている例(その他の表示事項は省略する)については、加工食品に該当することになる。そこで、原料原産地の表示が義務となるが、レタス(◇◇県、○○県、その他)と、その他表示をしている点が適切なのか、最後に問題となる。

 食品表示基準の第3条第2項の原料原産地の項目欄では、対象原材料が生鮮食品である場合、「国産品にあっては国産である旨を、輸入品にあっては原産国名を表示する」と規定されている。これを国別重量順表示という。

 ただし、原産地が3以上ある場合には、対象原材料に占める重量の割合の高いものから順に2以上表示し、その他の原産地を「その他」と表示することができるという規定がある(食品表示基準の第3条第2項の原料原産地の項目欄の1の四)。

 そこで、レタス(◇◇県、○○県、その他)と表示した場合、仮にその他の国が、アメリカであったとしたら、この表示は不適切ということになる。なぜなら、・・・

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