北海道環境生活部消費者安全課長 鶴ヶ崎 徹
1 「訪問販売お断りステッカー」を無視して勧誘した事業者への行政措置
道は、令和2年11月11日付けで、寝具の訪問販売業者に対して特定商取引法に基づく業務停止命令及び指示を行うとともに、本件事業者が、「訪問販売お断りステッカー」を住居に表示しているにもかかわらずその住居を訪問し契約の締結について勧誘した行為を、北海道消費生活条例(以下「消費生活条例」という)第16条第1項が禁止する「不当な取引方法」に該当するものと認定し、消費生活条例第17条第3項の規定に基づき、当該事業者に対して当該行為を行わないよう勧告を行い、併せて同条第4項の規定に基づき勧告内容等について消費者に情報提供を行った1。
道では、「訪問販売お断りステッカー」等を貼付した住居等を訪問して契約のための勧誘を行うことを消費生活条例違反として禁止しており、過去何度もその疑いのある事業者に対して行政指導を実施してきたが、条例の規定に基づき勧告や情報提供(公表措置)を行ったのは今回の措置が初めてのことである。
本件事案における調査・事実認定の詳細については記載を控えるが、実際に勧誘された消費・・・
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