日本の消費者政策
─公正で健全な市場をめざして─

  • 編著者:樋口一清、井内正敏
  • 発 行:創成社
  • 価 格:2,500円(税別)

 本書は、「消費者政策学」のテキストである。編著者である樋口一清教授(信州大学)は、内閣消費者委員会の前委員であり、また、日本消費者政策学会の会長である。また、井内正敏教授(帝京大学)は、消費者庁前次長であり、日本消費者政策学会の副会長である。他の執筆者9名中8名は、消費者庁、国民生活センターの現在あるいは以前の関係者である(なお、コンシューマー・リテラシーに関する章は、消費者教育支援センターの柿野成美氏が担当されている)。

 全体は10章で構成され、「消費者政策の考え方」から、消費者政策の推進体制、監視と提言、基本的法制度、苦情・相談体制、安全、表示、コンシューマー・リテラシー、消費者志向経営を説明し、最後に消費経済学と消費者政策の新たな視点で締めくくられている。全体で230頁。図表等も用いて平易な文章で解説されている。

 消費者行政が定着し、その重要性が高まる中、「消費者政策」という視点は、今後より重要なものとなっていく。それゆえ、本書は注目の一冊である。

 なお、消費者政策に関するテキストとしては、消費者庁の設置前のものである・・・

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