いのちをつなぐ権利の裁判
─核燃サイクル事業の廃止を求めて─

日本聖公会信徒 池住義憲

 2020年3月9日、東京地裁に提訴した「宗教者核燃サイクル事業の廃止を求める裁判」(略称:宗教者核燃裁判)の原告に加わりました。青森県六ケ所村にある使用済み核燃料サイクル施設の運転差止めを求めて。青森でなく東京地裁に提訴したのは、全国に発信したいから。再処理工場がどんなに危険かを一人でも多くの人と共有したいから、です。

 原告に加わった理由は、二つ。原発・原子力法制は、主権者の権利を保障する憲法に違反しているから。第二は、使用済核燃料・放射性廃棄物を後世に残すことは、今を生きる一人の人間としての倫理に反するから。

 被告は、日本原燃株式会社(本社・青森県六ケ所村)。全国の原発で発生している使用済み核燃料からウランとプルトニウムを取り出し、それを再利用する核燃料サイクル事業を行っている会社です。

 原告は210名を超えています。宗教/宗派や僧侶/教役者の別は問いませんが、宗教者/信仰者としています。私はキリスト教の一信徒として、加わっています。弁護団は、河合弘之弁護士、井戸謙一弁護士ら3名。

 これまでの原発関係訴訟は、原発差止め請求が中心。使用済み燃料のことは、ほとんど正面から・・・

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