20年後の地方消費者行政に向けた課題
─地方消費者行政専門調査会報告書の受け止めと課題─

弁護士(埼玉) 池本誠司

2040年の地方行政の姿と地方消費者行政の課題

 内閣府消費者委員会は、2020年8月28日、地方消費者行政専門調査会が取りまとめた報告書を承認し、同日、意見書を採択した1

 20年後の2040年は人口減少、働き手減少により、行政職員も減少し、市町村の多くがフルセットのサービス提供が困難となる可能性があるとする総務省地方制度調査会の答申2を踏まえて、本報告書は、地方消費者行政の分野では20年後にどのような姿を目指すのかを論じ、それに向けて今から取り組むべき事項は何かを整理したものである。

 とはいえ、20年後の我が国の姿は、地方行政全体にとっても悲観的な側面が多いため、地方消費者行政についても厳しい見通しや不明確な方向性が示されていることは否めない。しかし、地方消費者行政は衰退してもよいと言っているのではなく、超高齢化となる20年後の地方消費者行政は現在以上に重要性が増していくという基本的認識の下で、20年後を見据えて今からどのような課題に取り組む必要があるかを提示するものである。

 以下では、報告書自体の紹介というよりも、調査会で議論された主な論点について私見を交えて紹介し・・・

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